やべっちFCが終了するらしい。嫌だ。嫌だ。嫌だ。認めてなるものか。
18年半。18年半といえば、高卒ルーキーでプロ入りしたとして、今36歳。元日本代表キャプテン、長谷部誠の年齢である。
日本サッカーを長年牽引し、今となってはブンデスリーガ最年長選手ともあろう鉄人でさえ、やべっちFCが始まった当時はプロ入り1年目のひよっこだったのである。
逆に言えば、長谷部世代より年下となると、高校時代、中学時代、小学時代から、久保建英等のスーパールーキーともなるとよちよち歩きでおぎゃあと泣いている頃から続いていることになる。中井卓大に至っては生まれてすらいない。
そんな番組が終わる。終わってしまう。
数多のサッカーバカを育て、憧れの選手の等身大をテレビに映してくれた、その功績は計り知れない。
俺もやべっちFCに憧れた人間だった。
小学時代、大して強くもない少年団で、スタメンすら奪えてなかったのに、プロ選手になる夢を疑わなかった。
ハーイ!やべっちで、世界の第一線で活躍するワールドクラスの選手が、夢を諦めるなと言ってくれたからである。
この言葉にどれだけの人が励まされたのだろう。どれだけの人が、中々芽が出ない選手人生の中で勇気づけられ、夢を叶えたのだろう。
まさに日本サッカーを応援し続けた番組であった。
デジっちが行く!は毎年の楽しみであった。サンフレッチェ広島の剣の舞は未だに覚えている。忍者パットリくんも。楢崎のアゴも。ラッシャー板前も。中村憲剛のゴールパフォーマンスも。
ヘタクソなりに宿題にも挑戦した。結局一つも成功できなかったけど。乾先生はいつでも乾先生だったし、ジダンやネイマールなど、時代を彩る名選手の宿題は心が躍ったものだった。
フットサル対決。個人的な事情で思い入れのあるオビが出演した時は嬉しくてテレビ画面の写真を撮った。植田の激強本気タックルには大笑いした。森岡のフットサルならではのスーパープレーに驚愕した。現役時代を詳しく知らない名波やゴンのプレーを観れた。やべっちFCの秘密兵器Love Me Doの活躍に目を見張った。
確かに一定数批判はあった。J2以下の扱いの小ささ等が挙げられるだろう。
でも、それでも矢部浩之の力は偉大だった。間違いなく日本サッカーを盛り上げていた。
海外のトップ選手が拙い日本語で「ハーイヤベッチ!」と手を挙げる姿を何回も見ている。やべっちFCに出るのが夢だったと語る選手が沢山いる。
そんな素晴らしい番組が終わってしまうのは、なんとも悲しいものである。
一般通過サッカーオタクの1人として、心からの感謝を伝えたい。
俺のサッカー生活は、常にやべっちFCと共にありました。ありがとう。ありがとう。ありがとう。3回ぐらいじゃ足りない。ありがとう。ありがとう。悲しいな。ありがとう。
あなたたちのおかげで、大好きなサッカーを、もっと好きになれました。きっと、サッカーは一生の友として俺の側に居続けるでしょう。
ありがとう。ありがとう。何回言っても足りない。ありがとう。