32インチのお気持ち表明!!!!!

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観測外を愛せ! ~バケツの中へあとがき~

 さてさて、世間はクリスマスの時期。妙齢の男女がおせっせの準備に勤しんでる頃でしょうが俺にとっては関係のないことで、今日も一人でせっせとはてなブログに勤しんでいるのである。

 

 さて今回はSSのあとがき回になるわけですので、早速SSのリンクを張っていきましょう。

 

www.pixiv.net

 

  今回のSSは、おゆはりさん(おゆはり (@SSoyuhari) / Twitter)さん企画のプロット統一戦というものに参加したものになります。

 

 開催期間は1か月半くらいあったはずだし、その前からTLで「やるよ~」みたいなことは知ってたので準備期間としては結構余裕があったはずなのに、投稿したのは締切日の12月18日。グッバイ計画性。とにかく間に合ってよかった。

 

 

 

 SS自体の話をすると、観測外の「アイドルマスター」シリーズの第2作です。まーたアイマスでやる意味おじさんが登場しそうなSSを書いてしまいましたが、後悔なんてものはない。だってアイマスでしか書けないんだもの。

 

 過去の俺がアホすぎて、なんでアイマスでしか書けないのかっていう話を1作目の時にしてなかったので、軽く解説。

 

 公式のアイマスで登場しているアイドルたちは様々な苦労や挫折を経験します。でも彼女たちは決してあきらめることはありません。いつかはきっとトップアイドルになれると信じて、ひとつづつ壁を乗り越えていきます。俺たちプロデューサーが見ているアイマス世界のアイドルは、努力と才能を兼ね揃えた天才たちです。聞いてるか自称普通の島村卯月

 

 では、アイマス世界のアイドル全員が、そんな完璧超人なのでしょうか? そんなはずはありませんね。公式で登場しているアイドルたちはほんの一部であって、彼女たちの下には有象無象の地下アイドル達がいるのです。地下アイドル達の運命は、公式のアイマスに登場「できなかった」時点で決まっています。どんなに頑張ってもトップアイドルにはなれません。トップアイドルとして認識されるのはいつだって公式に登場しているアイドルたちです。

 

 つまり、アイマスというバックグラウンドを使うことによって、登場するオリキャラ主人公に対して自動的に失敗の運命を植え付けることが出来るのです。

 

 多分、一定数の人には伝わると思うんですけど、スターウォーズのスピンオフでローグ・ワンってあるじゃないですか。あれに登場する主要人物は、「宇宙を救う活躍をしているのに、ローグ・ワン以外に一切登場しない」というメタ視点で物語の結末に予想が付いちゃうのと同じです。アイマス公式に登場してないアイドルは、絶対にトップアイドルになれない。そんな話でした。

 

 

 

 今回の話の起点としては、アイマス世界に一つだけの花って、捉え方によっては激烈なミスマッチが生まれると思ったことがまず最初です。どうしたって「トップアイドル」を目指す流れには逆らえないアイマスと、「NO.1にならなくてもいい」世界に一つだけの花

 

 ここに、俺が観測外を持ち込んだ理由があります。なんていったって所詮観測外はトップアイドルになんかなれないんだから、NO.1になる必要がない! というか不可能! だからオンリーワンに全振りできるんですね。

 

 ここまでは抽象的な話で分かりにくいと思うので、今回のSSに即して話しましょう。

 

 例えば、卯月を主人公として据えた時、どうしたって卯月はトップアイドル(=NO.1)を目指そうとします。そんでもって最終的に卯月はトップアイドルになるはずです。なぜならアイマスってそういう物語だから。この時、世界に一つだけの花の「NO.1にならなくてもいい」という言葉が邪魔をするんですね。

 

 ところが、一花は「観測外」の登場人物なので、トップアイドルを目指してはいるものの、NO.1にはなれないことが運命づけられているわけです。これなら、「NO.1にならなくてもいい」のメンタルに持っていきやすいのです。

 

 今までの話からするに、『世界に一つだけの花』を「諦め」や「消極的」など、非常に性格の悪いように解釈することもできたんですが、俺はこの曲が結構好きな人間なので、ちゃんと好意的に書いたつもりです。伝わってるかな?

 

 

 

 ではもう少し細かいところ、オマージュした部分に話を持っていきましょう。

 

 まずは主人公、北川一花の名前について。苗字はジャニー喜多川さん、名前は世界に一つだけの花の振り付けを担当したKABAちゃんの現在の本名である椛島一華から取っています。KABAちゃんって本名も変えてたんだね。

 

 それから一花がオーディションを受けたドラマ。作中では火曜10時と言っていますが、これは世界に一つだけの花が主題歌になった『僕の生きる道』という草彅剛主演のドラマが放送された時間帯です。一花の祖母の病気は胃がんでしたが、これもドラマで草彅くんが演じた人物が罹った病気から引っ張ってきています。

 

 祖母の無くなった時間(14時41分)も意味があります。世界に一つだけの花の曲の時間(4分41秒)に1を付け加えただけです。

 

 最後に、あまりにも雑な登場を果たした脚本家の中井はもちろん中居くんから来ています。

 

 

 

 ではタイトルの話に参りましょう。タイトルは「バケツの中へ」でしたが、今回はそこまでいいタイトルがつけられなかったなあと思ってます。それでは解説。

 

 まあ、もちろん歌詞からの引用ではあります。「バケツの中誇らしげにしゃんと胸を張っている」花のように、みんながオンリーワンだよ!みたいな意味ですかね。

 

 それから、作中で唯一登場するバケツのシーンが、冒頭、一花が事務所に向かう前に祖母と話すシーンなんですが、この時バケツは花屋に置かれていたわけです。つまり、「バケツの中へ」というのは花屋の中へということで、一花がアイドルを辞めて花屋になる暗喩だったというわけです。暗喩大好きおじさんがここにいるよ。

 

 ただ、まあちょっと安直感は否めないし、読み終えた後にタイトルで唸るほどかと言われるとそこまでじゃないと思うので、もうちょっとなんとかしたかったですね。

 

 

 

 キャプション芸に関して。キャプションに関しては、各SS書きによって考え方がいろいろあると思うんだけど、俺はキャプション含めてSSだと思ってるので、キャプションにも意味を持たせたいし、ストーリーに関連のない作者都合の話はあんまり書きたくないというのが本音です。

 

 具体例を挙げると、以下リンク。これが俺の理想のキャプション。#本田未央 #松山久美子 本田未央「Re:サンセットノスタルジー」 - シメの小説 - pixiv

 

 ただ、今回はおゆはりさんの企画だっていうのもあって、そういう経緯は書くのが最低限の礼儀だと思うのでしっかりと書いています。あとは、めんどくせえ輩(アや意?*1)に絡まれたくないので注意書きも不本意ながら書いてる。

 

 本来だったら、「誰も気づかないような場所で咲いてた花のように」だけが理想です。この歌詞、まさに観測外では? これだけで妄想が捗りますね。一花はこれから、誰も気づかないような場所で花を咲かせるのでしょうね。

 

 

 

 最後にめちゃめちゃどうでもいい話をしておくと、一花の苗字、北川について。当方ASローマというチームが大好きなんですけど、そのローマの熱狂的ファンでもある、フリーアナウンサー北川義隆さんがどうしても頭をよぎってしまったって話です。特に病院で胃がんの宣告を受ける前の受付お姉さんとのやりとり。まさに「北川さん」って言っちゃってるし。ね? 本当にどうでもよかったでしょ?

 

 というわけで読者の気持ちを考えないオチで本日はおしまい。これが大学生活最後のSSになるかもしれないと思うと感慨深いものがありますね。ではまた。

*1:アイマスでやる意味ある?」の意