32インチのお気持ち表明!!!!!

言いたいことを言いたいだけ叫びまくる。

学生のうちにイタリア語はある程度話せるようになっておけ。

 珍しくド直球タイトルである。

 

 どうもお久しぶり、てぃむです。今回はなんとなく、社会人になってからイタリア語を勉強してみての所感を書いておこうと思う。

 

 こんなタイトルだから誤解を招くかもしれないが、社会人になってから勉強を始めるのも遅くはない、ということだけ先に断っておく。が、まあ社会人よりも学生の方が若いし時間もあるから有利だよねという常識的な話だ。

 ただ、そんな常識的な話をされても目の前の娯楽に飛びついてしまうのが学生というもので(少なくとも俺はそうだった)、ならば、盛大に怖い話をして、未来ある若者たちに危機感を持ってもらって、勉強仲間を増やしたいというのがこの記事の趣旨である。

 

 では、まず俺が現在どんな勉強をしているのかを説明しておこう。

  1. イタリア語の文法書を読み込む
  2. 単語帳
  3. 駅前留学のNOVAの週1レッスン
  4. NHKラジオ『まいにちイタリア語』を聴取
  5. 語学学習アプリ「Duolingo」

 

 これを見て「たくさんやってるな」と思った方には、一言こう言わせてもらおう。

 

「語学学習を舐めるな」

 

 もちろん勉強する目的によっては十分だと思う。例えば、「イタリア語のサッカー実況をなんとなく理解したい」とか、「セリエAの各チームで使われているチャントを歌えるようになりたい」とか、「コリエレの記事をなんとなくでも原文で読んでみたい」とかならば問題ないかもしれない。が、この記事のターゲットは「いつかイタリアに留学するのもいいかもな、と思いながら何もしていない学生」だ。その観点で言うとこれくらいの数はやって当然というか、むしろ少ないかもしれない。

 

 語学学習のコツをネットで調べると、いろんな言説が出てくる。文法が一番大事、単語力が一番大事、会話力が一番大事。結局どれが一番大事なの?と思いがちだが、それは本質を見逃している。ネット上の数多の記事は、著者の主観でどれが一番役に立ったかを書いているだけにすぎない。

 つまりだ。世の中には「本当に文法が一番大事だ」と思っている人もいれば「本当に単語力が一番大事だ」と思っている人もいれば、「本当に会話力が一番大事だ」と思っている人もいて、かつ、ここが一番大事なところで、

「自分にとってどれが一番大事なのかは、全部をある程度極めるところまでやってみないと判断ができない」

のである。

 

 だから俺は上記のような勉強をしている。文法書で文法力を。単語帳で単語力を。駅前留学で会話力を。ラジオとDuolingoでそれらを連動させるトレーニングを。留学目指して本気で勉強を始めてからもうすぐ1年になろうとしているが、いまだにどれが一番重要か判断できる段階にない。

 

と、いいつつ、1年経ってもろくにイタリア語が使えないのには理由がある。それは「俺が社会人だから」である。

 言い訳に聞こえるかもしれないし、実際言い訳だが、アスリートでも何でもない、平凡なメンタリティの一般人が、8時間労働しながら語学学習するというのはかなり厳しいものがある、というのを学生諸君はわかっておく必要がある。

 

 

 では、あなたが社会人になったときのことを考えてみよう。

 俺は東京勤務サラリーマンのことしかわからないのでその前提で話を進める。まず9時から18時までが勤務時間としよう。

 通勤時間は約1時間が相場だ。電車遅延を考慮に入れると、家を出発するのは7時半になる。

 出発する前の準備時間がどれくらい必要かはそれぞれのライフスタイルによるだろうが、子供部屋おじさんたる俺は、40分あれば余裕をもって出発できる。すると目覚まし時計は6時50分にかけることになる。これが一人暮らしだったり、女性だったりするともっと早い時間だ。するとどうだろう。世に言う「朝活」なんてものはオカルトであると気が付くはずだ。

 

 午前中の仕事が終わると、昼休みになる。東京のランチタイムはどこも混雑している。弁当持参する手もあるが、一人暮らしで毎日弁当を持ってくる人は相当な料理好きか相当な倹約家か相当な狂人だ。ここでは度外視しょう。

 早飯食いの自覚がある俺でも、スピード自慢以外の店に入ってから出るまで30分はかかる。会社との往復を10分とすると残りは20分しかない。

 その20分で勉強できればベストなのだが、近くで社畜風な先輩社員がパソコンをカタカタ言わせている中であなたはイタリア語のテキストを開けるだろうか。若手社員のあなたにはできないはずだ。できないから、散歩したり仮眠をとったり席を離れて雑談をする。そして午後の仕事が始まる。

 

 さあ待ちに待った18時。退勤だ。1時間かけて自宅に帰ると19時だ。風呂に入って、飯を作って、食って、洗濯して、スーツにアイロンをかけて、気が付くと21時を超えているなんてざらにある。

 

 睡眠時間はどれくらいとろうか。俺としては6時間はマストで取ることをお勧めする。起床時間が6時50分なので、わかりやすく午前1時就寝としよう。残った時間は4時間だ。ここに1日の余暇時間を詰め込む必要がある。

 見たい映画やドラマやyoutube、各種SNS、やりたいゲーム、仕事の疲労感から来る睡魔その他諸々の誘惑に打ち勝ってテキストを開かなければならない。

 ちなみにだが、これらの誘惑を完全に断ち切ることはお勧めしない。過酷なダイエットが続かないのと同じで、過酷な勉強は続かない。

 とすると、勉強時間は多く見積もって2時間くらいか。ところで、中学生の時、英語の授業は週に何回あっただろうか。俺の同世代の公立校出身者なら4,5回くらいだったはずだ。分で数えると200~250分(50分授業換算)。あなたの勉強時間が週に14時間(840分)だから、1年勉強してようやく高校1~2年生の英語レベルになる。これでは留学なんて夢のまた夢だというのがわかるだろう。

 

 ただし、厳しいことを言えば、この仮定はあくまで理想論にすぎない。

 例えば、世の中には残業という悪しき文化がある。幸いなことに俺は月に数時間しか残業しないようなホワイト企業で働いているが、特別ホワイトでもブラックでもない企業の残業時間は月当たり15時間~25時間の印象だ(ソースとして出せるものはないが)。完全週休二日で考えると、だいたい1日1時間の残業があるイメージになる。

 さらには、資格取得を命じられることもある。勤務中に勉強させてくれる会社であればいいが、多くの場合はプライベートで勉強する。例えば、俺は社会人になってから危険物取扱者乙4と簿記2級を取得した。現在はMicrosoft Office Specialistの資格取得を課されていて、数年後には基本情報技術者を取ることを仄めかされている。

 人付き合いもある。今時は上司も気を使って逃げ道を用意した上で誘ってくれることが多いが、全部を断るわけにもいかない。土日に友人や彼氏彼女と遊びに行ったり、趣味に興じることももちろん大事だ。

 それから、これは別の話なので端的に書くが、サラリーマンが深夜2時や3時キックオフの試合をリアタイすることはかなり厳しい。日中の仕事に「必ず」影響が出るからだ。となると、仕事終わりの貴重な4時間の余暇時間を使って、勝つか負けるかわからない、面白い展開かどうかも分からない試合を見るギャンブルをすることになるのだ。また、Jリーグを見るなら土日の昼間も勉強ができない。スタジアムに観戦に行ったら5時間くらいは平気で潰れる。

 

 そんな諸々を合わせると、1年勉強して中学3年生の英語レベルになっていれば上々だと思う。俺のイタリア語の文法書はまだ1/3くらいが残っていて、これをやりきってようやく中学卒業レベルだと思うので恐らく今の俺の実力は中学2年生の英語レベルだ。最初の方で挙げた5つの勉強方法をすべて1年間やり続けて、ようやく中学2年生だ。もう一度言う。

 

「語学学習を舐めるな」

 

 俺はメンタルが弱いので、夜の余暇時間に2時間も勉強することができない。1時間すら厳しい。毎日毎日「#メンタルの怠慢」と言って偉そうに勉強してる感を醸し出しているが、よく見ると30分前後しか勉強していない。

 ただ、これは自宅で腰を据えて文法書を読んでいるのが30分ということで、通勤時間では毎日ラジオと単語帳を使って勉強している。Duolingoも毎日20分くらいやっている。駅前留学のNOVAも週1で40分のレッスンがある。これだけやって、中学2年レベルだ。何度でも言う。

 

「語学学習を舐めるな」

 

 「学生には時間がある」と一概には言いたくないが、それでも社会人に比べればいくらかマシであろう。ならば、その余裕がある内にある程度勉強を進めておくことを強く勧める。

 周りの大人に「学生のうちにたくさん遊べ」「学生のうちにたくさん旅行しろ」と言われたことがある人も多いだろう。が、ここで俺はこう言いたい。

「学生のうちにたくさん勉強しろ」

 勉強はいい。なんと言ってもお金がかからない。俺の5つの勉強方法のうち、駅前留学のNOVAは学生には少し高いのでお財布と相談すべきところだが、Duolingoは無料でも何の問題もないし、NHKのラジオに至っては完全に無料だ。文法書と単語帳はそれぞれ数千円。それでも高いよ、と思うかもしれないがせいぜい飲み会1回分、またはバイト数時間分だ。その数時間を我慢することで、その何倍もの時間イタリアについて理解を深めることができる。

 

 そして、最後に一つおすすめしたのは「少しでもいいから毎日勉強する」ということだ。

 これは俺が高校生の頃に駿台の英語の先生に言われて、実際に成績が伸びたコツなのだが、大学の英語の先生も、英語とイタリア語がペラペラの吉田麻也も言っていた。俺たちの伊東聡志さんも心掛けていることのようで、CALCiO2020でよくそんな発言をしている。

 これは完全な主観だが、土日に1週間分をまとめて勉強するよりも、その勉強時間を7分割して毎日やった方が圧倒的に効果がある。科学的な根拠もあるらしいが、俺が推したい理由は「慣れ」だ。

 「慣れほど怖いものはない」とはよく言われるが、裏を返せば「慣れを味方につけてしまえばこんなに心強いものはない」のである。

 例えば、仕事が忙しくて3時間残業したとしよう。体も心もヘトヘトで、今すぐにでも寝たいと思って電気を消して布団に入ったときにこう思うようになる。

「俺、今日イタリア語に触れてない」

 そう思ったら最後、胸がムズムズしてきてとても寝るどころじゃなくなる。気が付くとDuolingoを開いているのだ。

 まずは2週間だ。14日間だけ、毎日欠かさずに数10分でいいから勉強してみる。すると、冗談でもオカルトでもなく、イタリア語を勉強しないと寝られない病気に罹っているはずだ。

 

 例によって記事の締め方が分からない。普段だったらどうしたものかとウンウン唸りながらそれっぽい締めを書こうとするものだが、伝えたい事は大方伝えたので今回に限ってはその時間も無駄だ。イタリア語を勉強していた方がよっぽど有意義というもの。

 現在22時07分。ちょっと遅くなってしまったがCALCiO2020見た後、文法書読んでDuolingoやって、学園アイドルマスターをやったら明日のHOSO FCのフットサルに備えて早めに寝ることにしよう。ああ、やりたいことがたくさんあるというのは幸せなもんだ。

 学生のうちに夢を持てるということは、それはとても幸せなことだ。俺は学生の頃はまだCALCIO人類としては新米で、留学するなんて大仰な夢は持てなかった。もしあなたがイタリアに行ってみたいかも、と漠然と思っている学生さんならば、幸せ極まりない人生に1歩踏み出してみることを強く勧める。今から勉強を始めれば、俺くらいはすぐに抜かせるはずだ。

 または、学生に向けた記事といいながらここまで読み進めやがったクソ暇社会人、あんたにも言いたい。時間ないなりにやりたいことやってる時間が一番の快楽だ。今から始めて俺に追いつくのは結構大変だと思うが、今始めないと1週間後、1か月後、1年後はもっと大変だ。抜かせるもんなら抜かしてみやがれ。俺はリーグ戦でSSラツィオの先を行くASローマがごとく、前を走り続けてやるさ。

 

 ではまた。